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AI診断!社長は九大生

九州大学医学部4年生の飯塚統さん(28)はベンチャー企業の社長でもある。飯塚さんの開発したAI病理画像診断ソフトは、がんなどの病気の有無をAI(人工知能)技術の一つ、ディープラーニング(深層学習)によって大量の細胞の病理画像をもとに診断する。病理医は全国的に不足しており、大病院での検査結果が出るまでに3週間位かかるといわれる。このAI診断ソフトならそれを1分に短縮し、病気によっては98.5%の高精度で判断し、病理医を支援するという。

飯塚さんはこのアイデアを発表したアメリカのイベントで世界15チームの中で優勝。投資も集まり、去年1月ベンチャー企業「Medmain(メドメイン)」を設立した。 一方、「サッカー部がサッカーをするがごとく、起業部は学生起業します」というフレーズで、九州大学公認の起業部が2017年6月に生まれた。顧問の熊野正樹准教授は2015年、経済産業省「University Venture Grand Prix 」で最優秀教員賞を受賞。

その部員の中に医学部生・飯塚統さんがいて、大いに背中を押されたという。飯塚さんの活躍と、彼に続く学生起業家を育て、今後10年で50社の学生ベンチャー創出を目指すという九州大学起業部を取材した。
■取材先
会社名:メドメイン
担当者:飯塚統
住所:福岡市中央区赤坂2‐4‐5 104

取材後記

九州大学医学部4年生の飯塚統さんは10代の頃、腎臓を患ったり、馬術で落馬してアキレス腱を切って移植手術を受けた経験から医療で社会に役立つことを志すようになったということです。

それで九州大学の医学部に入るわけですが、IT技術能力も高く今回のAI病理画像診断ソフトを開発するのです。病理医不足の中、需要は高く、多くの医療機関と提携して進めるソフト開発に世界の投資家が注目しています。アップルやアマゾンのような巨大企業になる可能性もあります。そのかわりしばらくは開発スピードを第一に投資家が出した莫大な資金を惜しげもなく使って、大きな赤字を膨らませていくのはヒリヒリするでしょう。そして数年後には爆発的に成長してリターンすることが求められています。確かに「学生だからできる」という面もありますが、高い志が成功を導くのでしょう。これからが本当に楽しみです。
担当:RKB毎日放送 山田 尚

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