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0.01%のバナナ

日本三大開拓地と言われている宮崎県川南町。戦後の農地開拓の地となったことがその由来だが、その川南町で新しい農産物が生まれた。それは「国産バナナ」。バナナは、どこのスーパーでも置いてある、日本人にはおなじみ果物だが、そのほとんどが外国産である。フィリピンを中心とした安価なバナナが流通する中で国産バナナの流通量はわずか0.01%しかない。

そんな貴重なバナナの生産を手掛けるのはNEXTファーム宮崎。内田匡彦社長(36)の祖父母が高齢となり、耕作放棄地となっていた農地約5千平方メートルを活用し、バナナ栽培に取り組んでいる。品種は1950年代まで流通していたクロスミシェルというもので、最大の特徴はなんと皮ごと食べられること。農薬不使用栽培でこその食べ方だ。品質にこだわった高級バナナで1本500円以上するが、販売は好調だ。栽培にはコストや設備投資など多額の費用がかかるが、次世代の農業を目指すNEXTファームは、IoTを活用したシステムにも取り組んでいる。

温度や湿度、CO2のデータを宮崎大学と共有し、長期的な目線でバナナ栽培の研究も行っている。加工品の開発にも取り組み、アジア市場の開拓も目指すNEXTファーム宮崎の挑戦を追う。
■取材先
会社名:ネクストファーム
担当者:内田匡彦社長
住所:宮崎県川南町平田716
電話:0983-27-5101
HP:http://next716.com/ その他:直販以外に道の駅つの、ネットでも販売中。川南町のふるさと納税の対象返礼品です。

取材後記

宮崎県川南町のネクストファームで育てられている「国産バナナ」。バナナ自体はスーパーにも置いてあるなじみ果物ですが、そのほとんどが外国産で国産バナナの流通量はわずか0.01%しかありません。そんな貴重なバナナ農園に足を踏み入れると、そこはジャングルのような光景が広がっていました。

もともと、祖父母の家があり幼少期から毎年数回この場所を訪れていた内田匡彦社長(36)は、この場所が耕作放棄地となっている状況を打破しようとバナナ農園をスタート。栽培開始から2年足らずで加工品の開発も始めるなど、積極的な事業展開を行っています。 全国的にも栽培農家が増えつつある国産バナナ。その先駆けとして走り続けるネクストファームと内田社長の情熱を感じる取材となりました。。

今回、タイ・バンコクでの国際見本市の出店にも同行させていただきました。機材を抱えて初めての一人海外取材でしたが、あふれるアジアのエネルギーを感じましたし、そうした情熱が同じようにあふれている九州の熱量をこの番組を通して伝えられればと思っています。
担当:MRT宮崎放送 山下淳史

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