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自動で簡単!コンテナ栽培

鹿児島県南さつま市の株式会社エルム。様々な電子機器などを開発、製造している。そのエルムが新たに世に送り出したのが独自の「コンテナ栽培システム」だ。コンテナは船やトレーラーでの輸送に使われる、長さ約12メートルのサイズ。赤と青のLEDが照らす内部では、野菜の苗やベビーリーフ、スプラウトなどの小型の野菜を栽培できる。

その特徴が栽培の自動化。種をまいたトレイ棚にセットすれば、あとは温度・湿度の調節、水や養液を与える作業など、すべてシステムにおまかせ。独自開発した自動搬送ロボットもコンテナ内で稼働する。人の手で行う作業は種まきと収穫だけで済むため、育成のノウハウが無い人でも簡単に栽培できる。

また、コンテナなのでシステム一式をそのまま輸送できるほか、高い断熱性能でどんな気候にも左右されないのも強み。開発グループの責任者、和田健吾さん(42)は「高品質の苗や野菜を、どこでも誰でも計画的に安定して生産できる」と語る。そのコンテナ栽培システムの可能性、今後の展望などを伝える。
■取材先
会社名:エルム
住所:〒897-1124 鹿児島県南さつま市加世田宮原2398
電話:0993-53-6930
HP:https://www.elm.co.jp

取材後記

扉を開けると目に飛び込んでくるLEDの紫の光と、合理的にデザインされた装置。そして元気に育つ植物。コンテナの中に初めて一歩踏み入れたときは、その未来的な雰囲気にワクワクしました。聞けば、農業についてまったくの素人の私でも扱えるもの。しかも1人で3台を管理できるほど、手間がかからないそうです。

どこでも誰でも簡単に使えて、計画的に安定した収穫ができる栽培システムは、「世の中の役に立ってほしい」との開発グループの願いが込められています。
知恵を出し合い工夫を重ねた鹿児島発の1台が、これから全国、そして世界で活躍する日が楽しみです。

担当:MBC南日本放送 和田 俊之

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