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害獣を地域の宝に~農家ハンターの挑戦

全国で鳥獣被害が続いている。農地が荒らされ収穫が出来ず意欲を失った農家の離農も大きな問題になってきた。そんな獣害から田畑を守ろうと約120人のメンバーで結成した「農家ハンター」。「箱わな」と呼ばれるわなを仕掛け、捕獲し駆除してきた。駆除するだけでなくもっと活用できないか?いろんなアイデアが生まれた。

イノシシをジビエ肉として販売し肉だけでなく、皮や油・骨も余すことなく利活用する事。代表の宮川将人さん(42)が中心となり資金4000万を集めイノシシの解体処理施設「ジビエファーム」を作った。現在は様々なプロジェクトが進行している。その一つがイノシシの革製品。コロナ禍の中の「マスク」ではなく首からかける「マスク入れ」。イノシシの油を使ったイノシシ石鹸も開発中だ。イノシシ石鹸は、匂いもなくさらさらで肌の乗りもいい。

地元の農産物をセットにし、農家ハンターならではの戦略で売り込みをかけようとアイデアを練る。そして最終目標は「ジビエツーリズム」。視察した多くの人たちとの交流の場を設け、泊まってもらうことで、全国ひいては世界にこの取り組みをアピールする。害獣だったイノシシが地域の宝となる。

■取材先
会社名:宮川洋蘭 農家ハンター代表
担当者:運営責任者 宮川将人
住所:〒869-3203 宇城市三角町戸馳397
電話:0964-53-0752

HP:
農家ハンターの活動 連絡については下記ホームページから
農家ハンターホームページ https://farmer-hunter.com/
ジビエ肉や石鹸などの購入については下記ホームページから
RAKUTEN 農家ハンターSHOP https://www.rakuten.co.jp/hunter/

取材後記

エネルギッシュな主人公宮川将人さん。いろんなアイデアを思い浮かべ、遂行していくまでのパワーはとても迫力がある。そこに仲の良い同級生がサポートしてくれる。そして、宮川さんは国際人。アメリカに滞在し農業を学んだり、インドなどアジアを旅したりしてきた。英語も流暢だ。

すでにネットで本業の蘭(ボトルフラワー)販売を海外で始めているがイノシシ石鹸やイノシシ革製品なども世界を視野に入れている。
番組では紹介できなかったが、イノシシの骨などペットフードにする試みも行われ、中国の富裕層などをターゲットにし、間もなく実現というところまできた。その海外とのネットワーク作りも着実に構築され、グローバル化も進む。

熊本県宇城市の点で始まった農家ハンターの活動は、確実に広がっている。
数年後には、イノシシからどんな宝が生み出されているのかとても楽しみだ。

担当:RKK熊本放送 日野 禎

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