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家業アトツギ支援 ISSIN#5 福岡県からホンモノで世界を目指す!”野菜100%ピューレ”と”メモリアル四季の酒器セット”

いま、日本は少子高齢化で中小企業の後継者不足で”アトツギ”がいないという問題が深刻化しています。そこで現在、若い世代が後を継ぐことで家業を発展させる事業改革が注目されています! 福岡県は去年7月から若い世代の家業後継者を支援するプログラム「ISSIN」をスタート!「ISSIN」とは、”スタートアップ企業”と”事業後継者であるアトツギ”を対象に福岡から世界で勝てるホンモノの商品を輩出することが目的のプログラム。国内屈指の起業家がアドバイザー、事務局と一体となりアトツギ企業を今年3月のクラウドファンディングによる資金調達まで支援。新規事業、商品開発、ビジネスモデルの変革に取り組むことで、アトツギ企業を成長させる取り組みです。 ご紹介した商品は3月中旬に開催される「ISSIN」のイベントでお披露目される予定です。

母子にやさしい野菜100%ピューレ

今回のアトツギは「こさじ」代表の梶尾直子さん。大分県の豊後大野市で父・後藤龍彦さんが食品会社を経営。福岡市で食品ブランド「こさじ」を去年立ち上げた2代目です。 今回「ISSIN」で開発した商品は、”無添加!野菜100%のピューレ”。主に九州の農家と提携して取り寄せた野菜を使い、いろんな野菜をピューレ状にしたもので、ブロッコリー、玉ねぎ、にんじんなどが入った7種類の野菜ミックスや、にんじんと玉ねぎのミックスなど全4種類。塩やダシなどの調味料は一切使用しておらず、まさに野菜の味そのままのピューレ。赤ちゃんと産後のお母さんたちのために開発したそうです。
直子さん自身も2歳と1歳のお子さんのママ。現在、子育て真っただ中。産後は離乳食を作るだけでも手間と労力がかかります。さらに、子供優先になりがちな野菜不足のお母さんたちのためにもと、自らキッチンで野菜の組み合わせや作り方を試行錯誤しながら開発しました。そして、製品化するために大分にある父の食品工場で生産。加熱殺菌の後、野菜本来の旨味と栄養素を逃さないよう瞬間冷凍して出来上がりです。 レンジで解凍してそのまま赤ちゃんの離乳食になるほか、大人にはアレンジメニューで野菜の栄養を補えます。
食品加工会社2代目の梶本直子さん、これからの展開を見据え、納得できる野菜を作っている農家さんを探し続けています。この日訪れた西区元岡は、博多のトマトである「元岡トマト」の産地。栽培方法は軽石を敷き詰めて水や養分を循環させて栽培する”礫耕(れきこう)栽培”。水分、甘み、糖度などを吟味し、ピューレに合う野菜を探します。 将来的には子育て世代が栄養を手軽に摂取できるシリアル食品の開発に挑戦したいという梶尾さん。まずは”食”から子育てをもっと楽しくしよう!というミッションを掲げ、日々奮闘しています。

子供の記念日を祝う酒器

福岡県東峰村小石原。400年の歴史がある焼き物の里です。創業36年、高取焼の窯元「元永陶苑」。その2代目が元永成洸(もとながなるひろ)さん27歳です。 お父さんの彰一さんは茶碗、茶入れ、水差しなど茶陶器を中心に作陶。高取焼の伝統技法を継承しています。同じ土と釉薬の器でも窯の中の置き場所や炎の具合、温度などで色合いが変化するのだそう。不思議ですね~。
さて、2代目の作品は…柔らかい色合いの作品が多いのだとか。いろんな釉薬を使いオリジナリティのある色合いの作品を作っています。成洸さんは、京都伝統工芸大学を卒業後、京都市産業技術研究所で釉薬の研究に取り組んだ釉薬のプロフェッショナル! その釉薬の技術を生かし、「ISSIN」の支援を受け開発した商品が、”メモリアル四季の酒器セット”。春の新緑をイメージした「緑釉(りょくゆう)」。酸化銅を主体とする釉薬をかけて緑色に。夏は緑釉の成分を微調整して青色に。秋をイメージした黄色は、鉄分を主体とした釉薬をかけ焼き上げています。そして小石原の冬景色を表現した冬は白。この商品の特徴は、依頼者に赤ちゃんが着ていた綿などの天然素材の衣類を送っていただき、炭化させ釉薬に混ぜ込み、それを器にかけて焼き上げるのだそう。子供の思い出とともに、成人になったときに一緒にこの酒器でお酒を酌み交わす・・・。家族の記念日や節目のイベントなど親子のコミュニケーションツールとしての意味合いを持たせたという2代目の成洸さん。”小石原”という愛する土地を、もっと多くの方に興味を持ってもらいたいという思いから生まれたアイデア商品です。 〇創業36年「元永陶苑」…福岡県東峰村小石原 Instagram:@motonagatouen

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