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よみがえれ!桜島大根

鹿児島の伝統野菜・桜島大根。大きいものは重量30キロを超え、“世界一重い大根”として知られている。
大きいだけでなく、味も美味しい。甘くて煮崩れしにくいため、生のままサラダに使ったり煮物にしたりなど、幅広く活用できる食材だ。しかし、桜島の降灰の影響や後継者不足により生産量は減少、それに伴い食卓に上がる機会も減っている。鹿児島県民でも、食べたことがない人は少なくない。

そんな中、鹿児島大学農学部の加治屋勝子准教授(45)は、血管病の予防に繋がる成分“トリゴネリン”が、桜島大根に多く含まれていることを発見した。その量は、なんと青首大根の約60倍!

身近にある食材が食べられていないのは勿体ない、と考えた加治屋さん。消費と生産の拡大のために、“よみがえれ!桜島大根チーム”を立ち上げた。チームには、生産者、加工会社、飲食店などが参加。研究成果を活かして、普及活動を行っており、近頃は加工品作りにも力を入れている。

鹿児島県民はもちろん、県外にいてもいつでも手軽に食べられる食材に─。
桜島大根の復活に向けた取り組みを追う。
会社名:鹿児島大学農学部 食料生命科学科 生分子機能学研究室
担当者:加治屋 勝子
住所:鹿児島県鹿児島市郡元1-21-24
電話:099-285-8631
HP:http://ace1.agri.kagoshima-u.ac.jp/agri0028

取材後記

生のままサラダで食べると、辛みがなく甘くて食べやすい。煮物にすると、柔らかいけれど歯ごたえがあっておいしい。その上健康維持にも繋がる、いいこと尽くめの野菜です!

加治屋先生の溢れんばかりの桜島大根愛も魅力的。
真っ白な桜島大根を宝石と例えた一言に、その愛が詰まっていると思います。
「みんなの血管が健康になって初めて研究が完結する、多くの人に還元したい」と、研究者でありながら積極的に普及活動をされています。よみがえれ!桜島大根チームの参加団体を集める時も、企業や生産者を回り自ら声掛けを行ったそうです。

今回取材にご協力いただいた方々、それぞれの立場は違うものの、多くの人に知ってもらって食べてもらいたいという思いは共通していると感じました。

加治屋先生の夢…以前のように、桜島大根があたり一面絨毯のように並んだ光景。近い将来実現すること、とても楽しみです!

(MBC南日本放送 / 秋葉 菫)

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