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豚熱感染 「廃業する人も出ると思う」生産量の3割占める九州で警戒感

家畜伝染病の「豚熱」の感染が相次いで確認された佐賀県唐津市では、豚の殺処分がきょうも続けられています。お隣の唐津市での感染だけに福岡県の養豚場でも警戒感が高まっています。

5日も殺処分続く

佐賀県唐津市で感染が確認された、家畜伝染病の「豚熱」 唐津市の養豚場で発生した2例目の豚熱について、5日も殺処分が続けられています。

この養豚場の豚はおよそ1万頭で、殺処分は県や自衛隊などあわせて246人態勢で行われていますが、まだ作業終了のメドは立っていません。佐賀県の担当者によると、5日午前9時時点で6348頭が殺処分されました。
 

これまで九州では確認されていなかった


2018年に岐阜県で確認されて以降、関東や中部地方を中心に感染が広がる一方、これまで九州では確認されなかった豚熱。唐津市で感染が確認された原因について専門家は、豚と同じく豚熱に感染するイノシシか、人が運んだ可能性を指摘します。

北海道大学 迫田義博教授
「人やモノを介してウイルスが農場の豚に持ち込まれたのか、イノシシが感染していて、イノシシが農場の周りでウイルスを相当量ばらまいているのか、徹底的な究明を速やかにする必要があります」

原因は「イノシシ」?「人」?


豚熱が確認された養豚場から40キロほど離れた福岡県糸島市で養豚場を営む井上博幸さんも衝撃を受けています。

井上ピッグファーム 井上博幸社長
「嘘?と思いましたよ。え?なんで?って。なんで唐津なの?っていう感じですよ」

「井上ピッグファーム」では、約8000頭の豚を飼育していますが、感染症対策となる抗生物質を一切使わない飼育を行っています。そのため豚熱が確認される以前から、イノシシが入れないよう農場を柵で囲んでいるほか、出入りする車両を念入りに消毒するなど、感染症対策を行ってきました。

井上ピッグファーム 井上博幸社長
「目に見えない病気なのでいつ何時飛んでくるか分からない、それが一番怖い。やれることをやるしかない」

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