いのちのバトン
オシャレな革小物。制作しているのは北海道札幌市出身の小畑真裕子さん。材料は長崎県諫早市で駆逐された猪の皮です。諫早市で駆逐される猪の数は年間3000頭ほど。これまでは、肉はジビエ料理に使われていたそうですが、皮は捨てられていました。
古民家が大好きな真裕子さん。築80年ほどの今の家に出会い諫早移住を決めました。元は高校中学の英語教師、12歳と8歳の子供がいるシングルマザーで、若い頃から絵を描いたり、アクセサリーを作ったりしていました。そんな時、知り合いのオーナーから勧められたのが、皮製品づくり。最初は動物の皮を刻む行為に抵抗が…。
けれど、皮1つ1つにそれぞれの特徴があり、生きた証が刻まれ、猪にも猪の生活があったはず。せっかく生まれてきた命を無駄にしたくない。皮から革へ。大きなもので8キロにもなる猪の皮、1枚1枚に心を込めて手作業で新たな命を吹き込みます。1頭でも多くの命をつなぎたい。そんな命のバトンへの真裕子さんの想いは子供達にも自然に伝わっています。真裕子さんの活動を通して命を考えます。
(制作:NBC長崎放送/伊達木 博史)
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