田畑竜介Grooooow Up

月~木曜 6:30
番組SNS
  • Radiko
  • Twitter
  • Instagram
福岡県5年連続大雨特別警報~災害から命を守るには

福岡県5年連続大雨特別警報~災害から命を守るには

昨年の福岡県の梅雨入りは5月15日。まもなく、本格的な梅雨シーズンがやってくる。福岡県は5年連続で水害が発生している。私たちはどう水害に備えるのか。同県久留米市で5月14日に開かれた「災害から命を守る水害フォーラム」に参加した神戸金史・RKB解説委員が、RKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』で報告した。

 

災害から命を守る「水害フォーラムin久留米」

歴史の中で、とても大事だったこと、政治家に求められたことは、「治水」なんです。洪水からどうやって民を守るか。徳川時代でも、災害が続くと「将軍の徳が足らないからだ」という批判が巻き起こった。徳を持った政治家がいれば大きな災害は起こらないというのが、前近代までのものの考え方でした。これは、日本だけではないです。

 

先週の土曜日(5月14日)、久留米シティプラザで「災害から命を守る 水害フォーラム」が開かれました。2017年の「九州北部豪雨」以降、2021年(去年)まで全国で唯一、5年連続「大雨特別警報」が出ているのが福岡県です。おそらく今年も起こるのではないか、という危機感が防災関係の方に強くあります。それで開かれた水害フォーラムだったんです。

“切迫する危機感”防災関係者から相次ぐ

「大雨特別警報」は、普通の警報とは違って、はるかに超えるような現象が起きる。発表されたときには「何らかの災害が既に発生している可能性が極めて高い」。大雨特別警報が出てから避難したのでは全く間に合わない、というレベルの警報です。国の機関の方が、こんな発言をされています。

九州地方整備局 大野良徳・河川調査官

時間雨量50ミリを超えるような、短時間の大雨の発生件数は、昭和50年代の10年間に比べると、約1.4倍に増えている。強い雨が降る頻度が増えていると言うことです。強烈な台風の出現頻度が増加すると言われている。局所豪雨についても、短時間豪雨の発生回数・降水量はともに増加する。やはり、気候変動を見据えた取り組みが急務となっています。

気候変動が、九州北部にも大きな変化をもたらしています。時間雨量50ミリを超える大雨が、昭和50年代に比べて1.4倍に増えているというんですね。これは、僕らの肌感覚と合っているかもしれません。

(参考)久留米市で観測された24時間雨量

2018年7月 270.5ミリ=観測史上最多

2019年7月 335.5ミリ=観測史上最多

2020年7月 360.5ミリ=観測史上最多

2021年8月 387.0ミリ=観測史上最多

 

毎年「観測史上最多」が更新されるのは、かなりおかしなことなんです。この表をまとめた久留米市の副市長は、こんな話をされていました。

森望・久留米市副市長

「観測史上最大」毎年記録を更新している状況です。2000年ごろ、20年くらい前には1日の最大降雨量がだいたい100ミリ前後だったのが、現在では300ミリを超える状況になってきている。

国の機関、自治体、ともにかなりの危機感を持っていることを聴衆に説明していました。本当に私たちの生活が脅かされている。大きな気候変動の中の一環なので、これは避けようがない。その時にどうしたらいいか、考えざるを得ない状況です。ニュースの現場でも、大雨の中継に行くことが増えています。

「大雨警戒レベル」を頭に入れて

水害フォーラムには、民放各社のキャスターたちも来ていました。RKBからは龍山康朗・気象予報士が出席していました。

RKB気象・デジタルセンター 龍山康朗気象専門部長

RKBでお天気キャスターを25年になります。いまや、とても天気予報の中で、駄洒落を言える環境にはなくなってきたんですね。ちょっとしたシャレを言えるような天気予報を言える時は、やっぱり平和なときなんですよね。今や「お前、そんなことやってる場合か?、ほら梅雨も近づいてきた、大雨の話しろよ」って、本当に災害に関することがメインになってきています。

龍山さんが駄洒落を言ってないか、というと、そんなことはない気がしますけど、言えることが幸せなんだというのはその通り。災害時にはとてもそんな状態にはないわけです。

 

国もいろいろなことに力を入れています。積乱雲が連続してきてどんどん雨が降る。球磨川も九州北部豪雨も「線状降水帯」でした。この線状降水帯がどう起こるのかをスーパーコンピューターを使って分析し、半日くらい前に発生の可能性があるということを発表しようという取り組みが6月1日から始まります。

 

まだまだ研究途中なので、「九州北部で半日後に起こる可能性があります」「線状降水帯が発生する可能性があり、大雨災害の危険度が急激に高まるおそれがあります」という内容になるそうです。今は九州北部か南部かという広い区切りしかありませんが、スーパーコンピューターで精査していくことで、2029年度には市町村単位で出せるように目指していくそうです。

 

私たちは、1人1人がよくテレビに映る5段階の「大雨警戒レベル」表を頭に入れておかなければいけないな、と強く感じました。

避難指示(紫)レベル4の段階ではもう避難を完了しましょうと。レベル3段階では、高齢者や災害弱者と言われる人たちは念のため避難を始めましょうと。これを守れるかどうかにかかっているんじゃないでしょうか。これから梅雨ですから、ぜひ心がけていきたい。みなさんにも覚えておいていただきたいと思います。

日曜劇場『オールドルーキー』

SHARE
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE

過去の放送内容

2022.07.06
  • 暮らし
  • ラジオ
番組
SNS
  • Radiko
  • Twitter
  • Instagram