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城下町よみがえり大作戦

“熊本城は残っても、城下町は消える…”
去年4月に起きた熊本地震は、熊本城のお膝元、「新町・古町地区」の古き良き町並みにも、大きな被害をもたらした。「町屋」と呼ばれる築100年前後の建物は、地震による倒壊は免れたが著しく傾いたり、壁が崩れたり…。それらの歴史的景観の修復には多額の費用がかかり、現行の制度では公的支援がないことから、解体を選択する所有者もいる。このままでは“地域の財産”を失いかねないと、動き出した男性がいる。
8年前、転勤を機に城下町に移り住んだ大分県出身の吉野徹朗さん(40)。町屋のある佇まいと地域住民とのつながりをことのほか気に入り、「ずっと住みたい」と考えていた。そんな時に起きた熊本地震。吉野さんは、住民有志のグループ「くまもと新町古町復興プロジェクト」を結成した。被災家屋のがれき処理に、雨漏り対策の防水シート配り。こういった目前の困った事を解消するだけでなく、1人でも多くの人にこの地区を気にかけてもらうために「体験型イベント」を企画。専門家による解説と修復の手伝いを組み合わせたワークショップを開催。地震以降、約300人が参加した。
「熊本城が復興した時に訪れてもらえる魅力ある城下町を作りたい」奔走する吉野さんの8か月間を追った。
(制作:RKK熊本放送 / ディレクター:藤本 聖子 )

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