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日本ワインの聖地・塩尻の荒廃農地を再生してワインを作る「ドメーヌ・スリエ」

ラジオ

日本ワインの聖地のひとつ、塩尻。老舗から令和デビューの新ワイナリーまで、個性的なワイナリーが特色あるワインを作っています。そのひとつ、2019年からワインを出せるようになった若手ワイナリー、「ドメーヌ・スリエ」のブドウ畑におじゃましてきました。遠くに穂高連峰が見える、テンション上がる立地です。「ここはたまたまそういう立地ですね(笑)。今いるのはメルローの畑ですが、ほかにあちこち畑が点在してるんです」と、畑の管理と醸造を担当する主任の渡邊康太さん。その理由は『荒廃農地を多く借りてぶどうを栽培しているから』。訪ねた畑も、もともとぶどう栽培をしていた地主さんが「もうできない…」とあきらめ、4~5年荒れ放題になっていたそう。畑の真ん中あたりにある太い木はもともとあったものだそうですが、ずっと放置されていたため病気がひどかったと言います。畑の端のほうの細い木は新しく植えたもの。「完全に再生しきってはいないけど、徐々に徐々に再生してきたかな…」と、渡邊さん。
 


現在14ヶ所の畑がありますが、飛び地・飛び地での栽培はなかなかたいへんそうです。でも、そのたいへんさを逆手に取る計画をお持ちでした。「うちはワイナリー自体がそんなに大きくないので、畑ごとに醸造をやってみようかな、と。同じ品種のぶどうでも、畑ごとに醸造して違うラベルで出そうかなと思うんです」と!同じ品種でも畑によってワインの違いがでるのでしょうか?「違いますね。全然違います。樹齢とかも影響するのでしょうが、比べてみると同じメルローでも全然違うメルローになります。味そのものが違ってます」と、渡邊さん。それは…飲み比べしてみたいっ!
 

 


「ワイナリーの規模が小さいので細かい動きができる」という点を活かした『ドメーヌ・スリエ』。例えば、2020年のメルローは5タイプ作っていました。畑が2つ。それぞれのぶどうで、樽に入れて熟成するものと入れずに熟成するものを作って計4種。さらに信州産のミズナラの樽で熟成させるものを加えて全5種、という具合。これは味わうのがおもしろそう。「5人のメンバーで一人1本ずつ買って、集まってポン!と開けて飲むとか、いいですよ」とのアドバイスも。「新しいワイナリーなので、まだあまり固まってはないけど、畑の特徴がうまく出せればいいかな、と思ってます」という渡邊さんの言葉が頼もしかったです。
 


『ドメーヌ・スリエ』はワイナリーのお隣でパン屋も営んでいて、ワインに興味のない人も足を運べるお店なのです。渡邊さんのおすすめはワインを使った『ワインブレッド』。シャインマスカットの干しぶどう入りなんですってよ~。ドメーヌ・スリエのワインを生地に練り込んだピンクがかったパン、食べてみたい…。

□ ドメーヌ・スリエ →  https://www.domaine-sourire.jp/
□ 塩尻市観光協会 →  https://tokimeguri.jp/
□ 長野県公式観光サイト →  https://www.go-nagano.net/
□ 信州まつもと空港地元利用 →  https://www.matsumoto-trip.com/airport-arrival/

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