PageTopButton

92歳、まちの修理屋さん

鹿児島市の繁華街、天文館に店を構える弓削英春さん(92)。
靴底の張替えやバッグの修理を専門にする「まちの修理屋さん」だ。自動ドアが一枚あるだけの入り口。奥に細長い店の手前にある作業台が、英春さんの仕事場だ。もともとはバッグ店を営んでいた弓削さんが、修理屋になったのは50代後半になってから。それまで経験はなかったが、自分で工夫するうちに技術を身につけた。店の営業は、日曜と祝日を除く週6日。およそ6時間の営業時間中、英春さんは立ったまま仕事をする。技術と人柄が慕われ、店には多くの人が訪れる。お気に入りのバッグや財布、靴・・・。修理をお願いする側にも様々な思いがあり、持ち込まれる修理の品は、ひとつとして同じものはない。英春さんは、早くできるものは早く、時間がかかるものは丁寧に仕上げていく。修理ができた品を受け取った人たちは、みんなほっとしたような笑顔を見せる。
「いのちがある限り仕事をしたい。」92歳とは思えない弓削さんの姿と、仕事にかける思いを追った。
(製作:MBC南日本放送 / ディレクター:平川 智宣)

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう