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へトマト~謎の祭りの世代交代~

へトマトは新種のトマトではありません。長崎県下五島に伝わるなんとも不思議な祭りです。
子どもの相撲から始まって、観客の顔にすすを塗りつけるへぐら塗り、そして新婚女性が町の幸せを願い羽根つきをする・・・。祭りのクライマックスは3mの大きな草鞋が町を練り歩き、未婚の女性を草履の上に乗せて大騒ぎ。でも草履の上に乗ると良縁に恵まれるのだそうです。五穀豊穣を祈り、良縁を願うへんてこりんな祭りへトマト、その名前の由来は謎のままです。そんな祭りを取り仕切るのが御幣持ち。その大役は代々山内家がつとめてきました。71歳の山内三弘さんで7代目です。8代目となる息子の清一さんは、父の跡を継ぎ葉タバコや小麦を作っています。体力の限界を感じた父は御幣持ちを息子に譲る決心をし、今年のへトマトはちょっと特別な1日になりました。清一さんは戸惑いながらも御幣持ちを立派につとめあげ、父は息子に大役を譲ることで、地域に生きることの意味と御幣の重さを伝えようとしていました。
へトマト・・・ちょっと変わったお祭りを崎山の人たちは大切に大切に守り続けてきました。そしてまた来年も幸せの大草履は清一さんの御幣に先導され崎山の町を歩きます。
(製作:NBC長崎放送 / 宮路りか)

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