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緑の魔法使いが造る“おもてなしの庭”

テレビ
「緑の魔法使い」と称される男性が長崎にいる。国際ガーデニングショーの最高峰「英国チェルシーフラワーショー」で、計11回の金賞を受賞した庭園デザイナー・石原和幸さん(64)だ。日本全国で庭づくりを手がける石原さんは、2年前に故郷の長崎市で「三原庭園」をオープンさせた。
この庭園には和洋2つの庭があり、カフェや生花店、子供服店なども軒を連ねている。休日には地域住民や観光客も立ち寄るスポットになっていて、今も進化を続けている。

「庭づくり」は「まちづくり」だという石原さんは、きれいな庭には自然と人が集まり小さなコミュニティが生まれると話す。また庭園には、斜面から流れる小川や壁面緑化など、坂の町長崎の地形を生かした工夫がされている。

庭づくりの現場を見せてもらうと、緻密に計算された草花の配置、それに廃材や日用品などを利用した小物がアクセントを加え、立ち寄った人たちがまた訪れたくなるような空間を作り出している。

そんな石原さんがいま目指しているのは、三原庭園の周辺地域を花と緑でいっぱいにし、世界でここだけにしかないスポットを作ることだ。世界的建築家ともコラボしながら、究極のおもてなしができるような庭づくりを進めている。
取材先:三原庭園
住所:長崎県長崎市三原2丁目26-11
電話:095-894-1911
HP:https://www.miharagarden.com/

取材後記

今回、石原さんの庭づくりの取材では雲仙市のイタリアンレストランにお邪魔させてもらいました。取材のスケジュールの都合で、番組内で紹介することは叶わなかったのですが、実は店の裏庭でも石原さんの庭づくりが進められていました。雲仙市に面した橘湾をイメージした庭に、モザイクアートが施された椅子も配置され、まさしく“和洋折衷”の庭ができあがっています。

日本家屋の店では、地元の食材を使ったイタリアンも提供されています。江戸時代に西洋の文化が入り栄えた長崎の街はこんな姿だったのではないか、そんな想像をしながら庭の雰囲気と料理を味わうのもまた一興です。

さて石原さんプロデュースの長崎市の三原庭園は、春夏秋冬どの季節に訪れても、その時々の草花や緑の空間がそこに集う人をもてなしてくれます。そして今も進化し続けていますので、10年後20年後にこの庭園がどんな街を創り出していくのか、これからも楽しみです。

(NBC長崎放送 / 河野智樹)

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