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ホークス前監督、秋山幸二氏は帰宅部だった!

現在のプロ野球界を牽引していると言えば、平成時代最多の日本一回数7回を誇る福岡ソフトバンクホークスではないだろうか。平成の幕開けとともに大阪の南海ホークスが福岡に本拠地を移し、ダイエーホークスが誕生したわけだが、最初の10年はファンも感じていたほどの低迷期であった。その低迷時代を知っているからこそ、1999年のリーグ優勝&日本一は実に「福岡移転11年目の悲願達成」であり、天神も博多も中洲も街が揺れるように沸いたのは20年以上経った今でも鮮明に思い出される。筆者も小学生の頃からホークスに声援を送り続けた野球少年だったこともあって、初優勝のその時は大人らしからぬ喜び方をしたものである。

のダイエーホークス初優勝の歓喜を福岡県民が語る上で、必ず出てくる名前が秋山幸二外野手と工藤公康投手の存在であろう。いずれも超が付くほどプロ野球界での実績があり、のちに福岡ソフトバンクホークス歴代監督に名を連ねている。無論、工藤監督は現在もチームを牽引している。二人はいずれも西武ライオンズからの移籍組であり、ライオンズ時代には何度も日本一になった優勝請負人であったため、ホークスファンは特に存在の大きさを感じていたのである。

んな野球界のスーパースターだった秋山幸二さん(現RKB毎日放送プロ野球解説者)が高校時代野球部には入らず帰宅部だったというではないか。かつての走・攻・守のどれをとっても"メジャーに一番近い男"が帰宅部だった・・・。"嘘だろ?"そう思うのも無理はない。

イオンズ時代は3番秋山・4番清原・5番デストラーデの中軸として大活躍し、オールスターゲーム選出18回とファンも多く、ホームラン王と盗塁王を獲得した野手は希有な存在で、今も語り継がれる名選手である。彼がホークスに来たことによって練習量が変わったという関係者の声も聞いたことがあり、影響力も凄かった選手だ。(※通算2157安打(名球会入り)で437本塁打。)

またま生放送前に居合わせた秋山氏に高校時代帰宅部の真相を聞いてみた。『野球は中学までって決めていたから、高校は帰宅部って決めて入学したんだよ。』あっさりにもほどがある(笑)。しかし、これだけでは事実とは言い切れないので話を聞いてみた。『入学してから本当に帰宅部でなんにも運動してなかったよ。一ヶ月以上なんにもしてなくてね。でも同じく帰宅部の仲の良い友達が野球部の見学に行きたいって言うからさぁ、嫌々連れて行かれてね。友達二人と一緒にグランドの端の方に突っ立って練習をしばらく見てたんだよ。そしたら運悪く中学時代の先輩がいてさぁ、"おぉ秋山、お前デッカいから野球部入れ"って言うわけよ。こっちは帰宅部って決めてたから絶対嫌だよねぇ。でも二人の友達も"秋山も一緒に野球部入ろうよ"って言うんだよ。参ったよ、本当に。最悪の流れだったよ(笑)。しかもその時点で身長180センチぐらいあったからさぁ、"お前が外野を守ったら何でも捕れるだろ"とか言われてさぁ。結果的に入らなきゃいけない空気になってさぁ。』。本人が言うから間違いないようだ。
結果的に1ヶ月と少々の帰宅部生活に終止符をうち、熊本県立八代高校野球部に入部したそうだ。しかも、背が高いという理由で守るはずだった外野ではなく、"お前は背が高いからピッチャーだ"と野球部監督に言われ、投手にコンバートされたそうだ(笑)。その後、熊本南部の進学校である県立八代高校が熊本県大会の決勝戦まで勝ち進み、甲子園にはあと一勝届かなかったものの、プロ注目選手がひしめく熊本工業(のちにライオンズでチームメイトとなる大津一洋氏や伊東勤氏などがいた)と対戦したことでスカウトの目にとまったという事はプロ野球ファンとして嬉しく思う。もしも仲の良い友達が野球部の練習見学に誘わなければ、たまたま中学時代の強引な先輩が八代高校野球部にいなかったら・・・。

っと秋山選手の代名詞ともいえるバク宙ホームイン(*1)を見ることがなかったのだろう。福岡県民で言えば、ホークスの福岡移転11年目(1999年)での悲願達成はどうなっていたか分からない。今でこそプロ野球界をひっぱるチームとなった福岡ソフトバンクホークスの強さも、八代高校グランドの偶然がなければ見られなかったかもしれない。秋山さんの旧友が野球部の見学に誘ってくれた奇跡に感謝したい。

*1:ホームランを打ったあと一周回ってホームベースにタッチするときにバク宙を5度披露している(うち日本シリーズで4回)。その美しい放物線に憧れたホークスの明石健志内野手は平成最後のサヨナラホームランの際にバク宙でホームインしたほど影響力のあるパフォーマンスである。無論、したくても出来ない選手の方が多い。)

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この記事を書いたひと

加藤淳也(カト淳)

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ラジオパーソナリティー&リポーター&時々テレビ(笑)出演し、麺と音楽と野球と映画を探求するのが趣味の中年期おじさん。子供の頃から番組を編集したり文字におこして分析しながら観ていた変わり者。