柔らかくしなやかな肌触りが特徴で、平安時代から武具や足袋などに使われてきた鹿革。その鹿革製品の新しいブランドが長崎で誕生した。
ブランド名は「朱華(はねず)」。黄色がかった温かみのある薄い赤色という意味を持つ。
「朱華」ブランドを立ち上げたのは、長崎県雲仙岳のふところで国内最大級の鹿牧場を経営するディアー・カンパニーの八木紀子社長(47)だ。八木さんがエサや飼育環境にこだわり抜いて大切に育てた鹿の皮は、姫路の革なめし職人、新田眞大さん(63)の手に渡り、「白なめし」加工が施される。「白なめし」は塩と菜種油だけで皮をなめす日本古来の技術で、現在継承者は新田さんただ1人だ。
白なめし革はさらに雲仙市小浜で藍染めされ、大村市でのデザイン・縫製作業を経て、鹿それぞれの個性を活かした一点ものの財布やスマホケースに生まれ変わる。
鹿の飼育、なめし、藍染、縫製―。「朱華」の工程に関わる4人は、“自然との共存”と“命をいただいて製品を作るありがたみ”という共通の思いでつながっている。彼らの鹿革製品にかける思いと、9月末に長崎県美術館で行われた新作発表会までのプロセスを追った。
ブランド名は「朱華(はねず)」。黄色がかった温かみのある薄い赤色という意味を持つ。
「朱華」ブランドを立ち上げたのは、長崎県雲仙岳のふところで国内最大級の鹿牧場を経営するディアー・カンパニーの八木紀子社長(47)だ。八木さんがエサや飼育環境にこだわり抜いて大切に育てた鹿の皮は、姫路の革なめし職人、新田眞大さん(63)の手に渡り、「白なめし」加工が施される。「白なめし」は塩と菜種油だけで皮をなめす日本古来の技術で、現在継承者は新田さんただ1人だ。
白なめし革はさらに雲仙市小浜で藍染めされ、大村市でのデザイン・縫製作業を経て、鹿それぞれの個性を活かした一点ものの財布やスマホケースに生まれ変わる。
鹿の飼育、なめし、藍染、縫製―。「朱華」の工程に関わる4人は、“自然との共存”と“命をいただいて製品を作るありがたみ”という共通の思いでつながっている。彼らの鹿革製品にかける思いと、9月末に長崎県美術館で行われた新作発表会までのプロセスを追った。
■取材先
会社名:㈱ディアー・カンパニー
担当者:八木紀子さん(代表取締役社長)
住所:長崎県南島原市口之津町甲2351
電話:0957-86-3669
HP:https://nagasaki-hanezu.com/ その他:鹿革ブランド「朱華(はねず)」
11月16日(金)~18日(日)長崎歴史文化博物館エントランスホールで作品展を開催。
ほか、ホームページ「HANEZU ONLINE」(https://nagasaki-hanezu.jp/)で注文販売受付け。
会社名:㈱ディアー・カンパニー
担当者:八木紀子さん(代表取締役社長)
住所:長崎県南島原市口之津町甲2351
電話:0957-86-3669
HP:https://nagasaki-hanezu.com/ その他:鹿革ブランド「朱華(はねず)」
11月16日(金)~18日(日)長崎歴史文化博物館エントランスホールで作品展を開催。
ほか、ホームページ「HANEZU ONLINE」(https://nagasaki-hanezu.jp/)で注文販売受付け。
取材後記
革製品はもともと好きで、バッグや名刺入れなど、高級なものではありませんがいくつか持っています。でも動物の皮がどんな工程を経て革になるのか、そしてそのなめしの技法にはどんな種類があるのか、今回の取材を通して初めて知りました。そしてその私が初めて目にしたなめし技法が、日本でただ1人新田眞大さんだけが継承している「白なめし」だったことは、とても幸運なことでした。
鹿革ブランド「朱華(はねず)」は、牧場で鹿を育てるディアー・カンパニー八木紀子社長の「鹿の命を無駄にしたくない、隅々まで大切にしたい」という熱い思いから誕生しました。その思いにほだされ、共鳴したなめし職人・新田さん、藍染職人・鈴木てるみさん、革縫製職人・中山智介さんがそれぞれの技を惜しみなく注ぎ込むことで、唯一無二の個性的な作品が生み出されます。
作品の中にうまく組み込まれた鹿の“生きた証“である傷やシワ、染むらはとても不思議な効果を与えています。一度見ただけで心に残り、その後じわじわと、まるで魔法のように効いてくるのです。他の誰とも違う「世界でひとつだけ」のものを持つ、その喜びはきっと一入。私もいつかきっと…。
鹿革ブランド「朱華(はねず)」は、牧場で鹿を育てるディアー・カンパニー八木紀子社長の「鹿の命を無駄にしたくない、隅々まで大切にしたい」という熱い思いから誕生しました。その思いにほだされ、共鳴したなめし職人・新田さん、藍染職人・鈴木てるみさん、革縫製職人・中山智介さんがそれぞれの技を惜しみなく注ぎ込むことで、唯一無二の個性的な作品が生み出されます。
作品の中にうまく組み込まれた鹿の“生きた証“である傷やシワ、染むらはとても不思議な効果を与えています。一度見ただけで心に残り、その後じわじわと、まるで魔法のように効いてくるのです。他の誰とも違う「世界でひとつだけ」のものを持つ、その喜びはきっと一入。私もいつかきっと…。
担当:NBC長崎放送 城代奈美
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