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ぬくもりボールペン

ビジネス
木を切り出すところから自分たちで手がける、常に入荷待ちの個性的なボールペン!
材料はビワの木や、長崎市外海地区の隠れキリシタンたちが信仰の対象にしたといわれる椿の木など、どんな模様になるかは削ってみないとわからない一点もの。ニスは極力控え、ヌメ革のように、使い込むほどに手になじみ自然なツヤが魅力だ。地元教会や海をモチーフにした「カテドラル」シリーズは、カラフルな樹脂に木の実などを混ぜ込んだものを柱状に積み重ね、旋盤で削り出すと、ステンドグラスのように透き通ったボールペンに!

夫婦は世界遺産の教会や海の見える景色に惚れ込み、5年前に空き家を改修し東京から移住。ヤギや鳥などとのゆっくりした生活の中で、妻の前職・時計修理士の経験を生かし、道具を1から揃えて独学でボールペン作りをスタートさせた。元々は外国産の木を主に原料にしていたが最近では耕作放棄地が増えて悩まされていると知り、自治会長の協力のもと耕作放棄地のクスノキにも挑戦し始めた。冬に、地元を中心に県内各地で材料となる木を切り出し、3年かけて温度調整しながら保管するが、ペンになるのは2割ほどだ。
■取材先
工房:VIRIDITAS(ヴィリディタス) ※長崎県長崎市
営業時間:12時~19時(定休日:土日祝)
担当者:平圭司・飛鳥夫婦
電話:050-7122-7726
HP:https://www.viriditas.design/

取材後記

使いこむほどに飴色になるものを、革製品以外で出会ったことがなかったため、木が飴色に変化したVIRIDITASの作品に驚きました。
300種類もの木を集め、〝木は宝石に匹敵する〟と魅力を語る姿が印象に残っています。
外海の自然豊かな場所で、動物たちとのゆったりとした暮らしがあるからこそ生まれた作品ばかりで、特に樹脂を組み合わせて作られたカラフルなボールペンは、教会や海がそのままボールペンになったようで、本当に宝石でした。
担当:NBC長崎放送 大保さやか

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