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国道沿いの名店シリーズ、おいしいおそばの「ながせ」はこだわりがいっぱい!

リスナーさんや関係者によく聞かれます。
「どこのおそばがおいしいの?」と。結果から言います。
九州からすると、信州のおそばはどこで食べてもおいしいです。
もう少し掘ると、信州人もそれぞれ好みがあって、おいしいそば屋は人の数だけ出てきます。
駅の立ち食いそばからファミリータイプの店まで、安心して入ってください。
ほぼ正解ですから。
そんななか、今回、国道沿いの名店シリーズとして挙げさせてもらうのが塩尻市の「ながせ」。
塩尻市と木曽を結ぶ国道19号線沿いにあります。
ご主人の服部たかし(漢字は山へんに栄)さんにお話しを聞きました。
ながせさんじゃなかった。店名は地名だそうです。

「ながせ」名物のひとつ「イワナ天そば」をいただきました。

通な方々は「もりそば」を食べるところなんでしょうが、取材時は2月下旬。
寒いので温かいおそばにいたしました。
そば、うまっっ!まったくそばグルメじゃない私でもわかるくらい、うまっっ!
お出汁もうまっ!甘くてやさしい味わいです。
おいしさの理由は長野県産のそば。
しかも玄そばで買って、服部さんが自分で乾燥をかけて一定の湿度にして、自分で粉を挽いてらっしゃるんです。
「乾燥かけて粉にして打つまでの時間がなるべく短くなるように。そばは、置けば置くほど香りが飛んじゃうんで」と、服部さん。
「おいしさの理由のひとつは水がおいしいからでは?」という私の問いに、「水の関係もあるでしょう。うちは昔から井戸水使ってるけどね、水が冷たいってことね。昔からこれでやってるんで、どこがどうこうってのはわかんないけど。ただ、知り合いに生そば挙げた時に、『やっぱ店で食べた時のそばの方がおいしい。水道水とは違うね』って言われたねえ」と、服部さん。
やはりそうなんだ…。
そして、つゆのおいしさですよ。
つゆは奥様のご担当。
おばあちゃんの時代から作ってる作り方をそのまま伝承してるのだそう。
「うちはどっちが欠けてもダメなんです。二人そろって一人前みたいなもんで」と、服部さんが軽く笑います。
あああ!それだわ。美味しさの源!

イワナの天ぷらも『サク&ふわ』でほんのりとした甘味あり。
一緒にのってるクレソンの天ぷらもよい香りです。
お出汁が浸みると、違う味わいのおいしさがじゅわわ~っと広がります。
木曽の開田高原から運んできたイワナをお店のそばの生簀で生かしておいて、提供する時にさばいているそう。
道理でおいしいわけです。
「ここでエビ天出すわけにはいかないもんで。地元であるもの、新鮮なものがあるんで、それを使おうと。イワナだったり山菜だったり、地元・うちの周りで採れるもの、普段目にしているものをなるべく使う」と、服部さん。
クレソンも自宅周りからの収穫だそう。

寒い時期は、木曽谷の名品すんきの入った「すんきそば」も(未放送ネタ)

寒い時期は「すんきそば」をぜひ!
「すんき」は木曽エリアのお漬物で、地元特産のかぶの茎と葉っぱを乳酸菌発酵させたものです。
塩は一切使いません。
かなり酸ーっぱいのが「すんき」の特徴であり魅力です。
それをあったかいおそばにトッピングしたのが「すんきそば」。
これがまた!うんまーい!すんきのパワーがお出汁に出まくった感じの味わいです。
出汁の甘みと風味とすんきの酸味が、絶妙のハーモニーを醸し出してます。
でも服部さんは「この時期(2月末)になると酸味が抜けちゃって。ほんとはもっと酸味がある」と。
いやいやいや。すんき初心者はこのくらいで十分です(笑)。
「すんきは生き物なんで、気候、温度とかで変化する」とのこと。すんき用にかぶを栽培し、王滝(木曽)からすんきのタネを分けてもらって(すんきは人の家のものをもらってそれを種菌にして漬ける、と聞きますねえ)、それを元手にすんきを付けるのは奥様。
一回酸味が出たのに飛んでしまって、再度酸味が出ることもあればそのままダメになることもあるし、カビが生えることもあって、なかなか難しいのだそうです。
できたてのすんきを味わうなら、10月・11月ごろです。
で、すんきそばとソースかつ丼の相性がこれまた最高だったことは付け加えさせてください。
さらにすんきのかぶの部分のお漬物が、これまた涙モノのおいしさでした。

まさかの、そばがきがデザートに!ほかほか×ひんやり×もっちりです。

絶対食べてほしいのが「そばがきクリームぜんざい」!
熱々の湯気が立つそばがきにバニラアイスクリームと小豆が並ぶ逸品です。
もっちり、かつちょいととろんとした食感にそばの香りが凝縮されたそばがきと、バニラアイスのひんやりクリーミーな甘みがとっても合うんです。
そこに小豆がアクセントに加わって、えもいわれぬ幸福感…。おいひい…。
そばがきはわさび醤油で食べるのしか知らなかったけど、こりゃあすごいメニューですわ。
これだけ食べに行くのもあり、なくらいのおいしさです。

「これはうちでしかできない」と服部さんが笑顔で答えてくれます。
まず、そばがきはそば粉によって全然仕上がりが違う(上記参照)。
こだわりの100%のそば粉を器に入れて、器ごと湯煎して粉を温めて、そこに熱々のそば湯を入れて、湯煎しながら一気にかくんですって。
しかも、そのそば湯が濃い。
これまでいただいたそば湯の中で、最高の濃い濃いしさです。
その濃さの理由は…「うん。そば打つときの打ち粉もそば粉を使ってるからね」と、服部さん。
あああああ、道理で。
何もかもレベルの高いこだわりで回ってる「ながせ」です。国道19号を走りましょう!
□ そば処ながせ → http://www.go.tvm.ne.jp/~soba.nagase/ □ 塩尻市観光協会 →  https://tokimeguri.jp/ □ 長野県公式観光サイト → https://www.go-nagano.net/ □ 信州まつもと空港地元利用 → https://www.matsumoto-trip.com/airport-arrival/

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