温泉に潜む救世主!
大分県別府市の「株式会社SARABiO(サラビオ)温泉微生物研究所」。
温泉に潜む“藻”が美容や健康に良い効果をもたらし、かゆみや痛みを和らげる役割があることを世界で初めて科学的に証明した。
研究のきっかけは「温泉ってなんでいいの?」という女性客の一言だった。その質問に答えられず悔しい思いをした濱田茂会長(67)は、温泉の効果について研究をスタート。約4年かけてついに温泉に潜む微生物「RG92」を発見。2015年に特許を取得し、スキンケア商品を開発した。
それだけにとどまらずさまざまな可能性を引き出すことに成功。
「水産業や農業にも役立てたい」と意気込む濱田会長は、大学との共同研究で「RG92」を活用した飼料の研究を始めた。鶏のエサに混ぜることで、成長を早める・死亡率が下がるなどの効果が証明され、農業の分野でも注目を集めている。
近年では大分が生産量日本一を誇る「養殖ヒラメ」にも着目。
もともと免疫力が弱く、病気にかかりやすいヒラメだったが、「RG92」を混ぜたエサを与えると、炎症を抑え免疫力がアップした。
去年12月から大分県内と関東を中心に出荷が始まり、名前は「温藻ひらめ」に決定。
今後「RG92」の可能性を引き出していく研究所の挑戦を追う。
会社:株式会社SARABiO温泉微生物研究所
担当者:濱田 茂 代表取締役会長
本社住所:〒874-0842 大分県別府市大字鶴見1356-6
電話:0977-75-8575
HP:https://www.saravio.jp/
取材後記
「温泉ってなんで身体にいいの?」
たまたま温泉利用客から受けたこの質問が研究のきっかけだったことに驚きました。
始まったのは、存在するのかも分からない新種の微生物探し。
もし見つかったとしても温泉の効能が証明できるかは分からない…
そんな挑戦を化粧品会社がやりとげたのです。
水産業・農業へと活躍の場を広げた株式会社SARABiO温泉微生物研究所。
今後も様々な分野で“救世主”になるであろう「温泉藻類由来成分RG92」から目が離せません。
(OBS大分放送 萩本 みなみ)
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