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国宝・松本城を人力車で楽しむ 内堀編

国宝・松本城。凛々しく美しい姿をより強く印象に残せる楽しみ方が、人力車!松本人力車の会・車夫の小泉容一さんが案内してくれます。何度も外から眺め、天守にも登っていますが、人力車に乗車して見る松本城は、これまでと違う表情です。高い所から堀を見下ろすのも新鮮。これは楽しいぞ。「うほほ」となっていると小泉さんが「特に写真を撮る方は『視点が変わるからおもしろい』って言いますね」と、おっしゃいます。内堀/外堀/下町コースと、用意されてますので、時間の余裕と好みを元に相談しましょう。ちなみに、人力車はまったく揺れません。また、ここぞ!というポイントで、松本城をバックに写真も撮ってくださいますよ。
 


とにかく乗車中は小泉さんの説明がとーっても楽しい!
松本城は、戦国時代に建てられた部分と江戸時代になって増築された部分が結合しているという特徴があるのですが、まずは戦いのための工夫のあれこれを教わりました。松本城は、結局一度も攻め込まれていない城なので天守閣は使っておらず、その工夫が残っているのも見どころなのです。弓や鉄砲で対応するための狭間は全部で115あるそうですが、これは城の規模に対して穴が多すぎるといわれてるそうです。「一説によると、天守を作った石川数正って、城ができた当初、自分の武器、鉄砲は4丁くらいしか持ってなかったらしい。武器を持ってないのがバレたら襲われちまうということで、たくさん穴開けて戦術の上でのハッタリかましてた、ということらしい」なーんて驚きの情報が次々に小泉さんから語られます。放送ではお伝えできなかった、鉄砲狭間の角度問題もおもしろかった…。
 

 


松本城に石川家の後入ってくる殿様は、徳川家の親戚や関係の深い人々になります。江戸時代に入って作られた月見櫓は、開口部が大きく朱色の欄干が回してあって雅な感じの造り。ひと目で「戦い用じゃない」のがわかります。この櫓は4家目7人目の殿様・松平直政が、三代将軍・徳川家光をお迎えするために作りました。二人はいとこ同士。「善光寺にお参りに行くから、帰りに寄るね」ってなもんで、はりきって作ったわけです(結局、がけ崩れのため家光の来松はならず)。しかし…「武家諸法度により、基本的に城の増改築は禁止。軍事施設ですからね。申請すれば可能だけど雨漏り直すのにも申請が必要なくらい。でも家康の孫(直政)が『将軍のために』って言ってるから、『ダメよ』って言える役人がいなかったみたいで、松本城だけこういうコトになってます」と、小泉さん。
また、月見櫓を作る場合、天守にくっつけず別のところに立てるのが普通だと。そこから小泉さんが導き出した松平直政像は…「建築マニアというか、建築好きだったと思うんです。松本城主の後松江城主になるんですが、月見櫓を作った大工を連れて行って松江城も改築してるんです。軍備増強がダメなら削減はいいだろうって、『狭間や石落しの数を減らします』って申請して、しゅっとしたスタイリッシュなお城に変えてます」とのこと。おもしろい~。
 

□ 国宝・松本城 →  https://www.matsumoto-castle.jp/
□ 新まつもと物語 →  https://visitmatsumoto.com/
□ 長野県公式観光サイト →  https://www.go-nagano.net/
□ 信州まつもと空港地元利用 →  https://www.matsumoto-trip.com/airport-arrival/

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