国宝・松本城。凛々しく美しい姿をより強く印象に残せる楽しみ方が、人力車!松本人力車の会・車夫の小泉容一さんが案内してくれます。

お城で働くお役人に時間を知らせるための太鼓が置かれていた太鼓門をくぐって外堀沿いに出て行きます。人力車に乗ってるので、門の天井部分?が近い!梁の迫力も増し増しです。「明治維新後、150年前にバラして薪として売った門を、6億4千万円かけて作りなおした」なんてブラックトークにニヤリとしつつ太鼓門を過ぎる時に注目ポイントが!石垣の中に高さ4mほどの大きな石があります。「これ、築城当時の400年前の石。推定で22.5トンあります。作らせた石川康長の『俺のひと声でこんなに大きな石を運ぶだけの人数を動かせる』という“俺えらいアピール”のための石です。松本城は農兵分離前の城なので、動かせる労働力=兵力になります」と、小泉さん。江戸城や大坂城にはもっと大きな石があるそうですし、真田の本拠地だった上田城にも大きな石がありました。

松本城北側の外堀沿いは、春には桜並木が美しいところ。お堀の水はわき水。現在、7ヶ所の井戸が使われているんだそうです。「松本は、駅からお城までとその周辺の2車線を超える通り沿いには電線・電柱がないんです。ここ(松本城北側外堀沿い)に至っては街灯もない。というか、上に置かずに下に置いて、間接照明になってます。白い石に当ててぼわっといい感じになります」と、小泉さん。

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この街灯は知らなかったけど、松本城の夜のライトアップはいいですよ~。毎日、日没から22時まで。壁の白い部分が輝く感じで、内堀に映った逆さ松本城にもときめきます。

北側は外堀1本だけで内堀はありません。すぐ近くに山があるのでお堀を一本節約できているのだそう。「城を攻める時って、城にいる人数の3倍連れてこないと落とせないというのがセオリー。松本城は少ない時で4000人の家臣がいる大名が入ってますので、攻めるには12000人の兵が必要となります。そんな人数が狭い山道を越えて攻めてくるのは不可能ということで、外堀だけにしたそうです。侵入者はいたとしても軍隊は入ってこれないということです」と小泉さんの解説。


ほかにも、松本城主を務めたの6家23代の殿様にまつわる話や、神社の話など人間ドラマもおもしろかったです。乗車する側の興味や知識に合わせていろんな話をしてくださるのもありがたい。小泉さんの人力車に乗ってから天守に登るのが一番だと思います。天守内が5倍は楽しめます。また、何度も天守に登った人でも、小泉さんの人力車に乗ったらまた天守に登りたくなること間違いなし。私の取材と同じく、内堀+外堀コースがおすすめです。
予約は080-4806-8177へ。
□ 新まつもと物語 → https://visitmatsumoto.com/
□ 長野県公式観光サイト → https://www.go-nagano.net/
□ 信州まつもと空港地元利用 → https://www.matsumoto-trip.com/airport-arrival/

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