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歌う仏壇屋 しんちゃん

人呼んで「歌う仏壇屋」。約150年の歴史がある大分県臼杵市の仏壇店「山本鳳凰堂」。5代目・平林真一さん(42)は、ギターを奏でながら仏壇の作法や知識などを歌にして披露している。
音楽に目覚めたのは小学3年生の時。高校卒業後はギター片手に全国を旅した。6年間の放浪生活ののち、家業を継ぐことを決意。しかし感じたのは、時代や生活スタイルの変化による、業界での生き残りの厳しさだった。
「遠い存在になりつつある仏壇屋をまず身近なものにしたい」
それが「歌う仏壇屋」のスタートだった。
また、歌だけでなく、趣味の蕎麦打ちを極め、蕎麦を食べながら気軽に仏壇や仏法について話す「仏壇酒場」を催したり、オンラインで「線香づくり教室」を開いたりと斬新な仕掛けを打ち続けている。自分の活動をきっかけに、仏壇作法や臼杵市に興味を持ってくれた人々が実際に店や商店街を訪れることを願っている。日本独自の「弔い」が、生活環境の変化によって選択できるようになってきた今、古くからあるものを大切にし、それぞれの思いに寄り添う人間でありたい…。目指すは「弔いのコンシェルジュ」だ。
(製作:OBS大分放送 / 川内 信江)

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