網業界が揺れた！錆ない網の秘密

水産県・長崎で、網業界を揺るがすヒット商品を生み出した会社がある。諫早市にある粕谷製網だ。ロープ製造所としてスタートし、後に定置網を手掛け、そのヒット商品が生まれたのは１９８５年だ。しかしヒット商品に成長するまでには１０年がかかった。そのヒット商品、それは錆ない網・・・名付けて亀甲ネット。

従来の養殖網は何があっても耐えられるように、がっちりした金網が主流だったが、錆びるのが漁民の悩みの種。３年もすると交換しなければならないが、これがまた高い!養殖マグロ用生簀１セットで１０００万円だ。なんとか錆びない網ができないか？そこである素材に目をつけさびない網を生み出す。しかし、当初は網が緩み、網が切れ、大量の魚が逃げ出し多額の保障をするという憂き目にあったこともあった。けれど、ある工夫で亀甲ネットは完成した。

錆びないから１０年でも２０年でも交換の必要はないのだが、網の値段は金網の約２倍。そのコストパフォーマンスを理解してもらうまでに１０年の時が必要だったのだ・・・。今では海外でも使われている亀甲ネット。けれど、思わぬ誤算が・・・。なんと長持ちしすぎて、粕谷製網としては収入減だ。そこで次に粕谷製網が打ち出したアイディアとは？
ピンチをチャンスに変える、粕谷製網の挑戦を追う！