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九州のお米を世界に! ご飯の缶詰レスキュー米

缶内の残留酸素を限りなくゼロに近づける新技術で、5年間備蓄できる「ごはん」の缶詰『レスキュー米』が誕生。

開発したのは福岡県久留米市にある化粧品会社の主婦社長秋山恵利さん(52)で、地元のおいしいお米をより多くの人に食べてもらいたいという思いから、試行錯誤の上、長期保存が可能な<液体窒素充填法>でごはんの缶詰が実現したのです。室町時代から伝わる<干飯(ほしいい)>という乾燥米の技法を参考に、地熱で乾燥させたご飯にお湯を注いで待つこと20分でホカホカご飯の出来上がり。炊きたてのごはんそのままの香りも楽しめます。さらにアルミ缶なので水に浮き、軽量で衝撃にも強く、万一傷ついたり異物の混入があった場合も一目で判別できるという特長は、災害時の備蓄米としても注目を集めています。

秋山社長は既存の概念にとらわれない自由な発想で、このレスキュー米で、九州の高品質なお米や食材を安全・安心に海外へ送りだそうと計画、スリランカ人スタッフとのタッグで開発したスパイスライスは、イスラム圏の厳しい食品基準である「ハラルフード」の認定を受けさらに注目を集めています。九州のお米を世界へ!秋山社長の夢は広がります。
CTC-LANKA株式会社
住所:〒830-0052 福岡県久留米市上津町1369-2
TEL:0942-51-2772
FAX:0942-51-2778
その他の情報 http://ctc-sesameoil.com/ ※放送日時点でまだレスキュー米はHPに掲載されていません。
※会社で直接通販もできるそうなので電話でお問い合わせを。

レスキュー米開発のきっかけとなった地元のお米を何とかしたいという思い。今回の取材を通して初めてお米も精米されると酸化して、季節によっては虫が発生するということを知りました。

お米って、農薬不使用などこだわりの製法で作られたものほど虫の卵がいるらしいんですね。農薬を使わないから虫がいる。当たり前のことです。これが夏場には孵化して虫となる。害になる虫ではないんですが、発生してしまうと普通は食べる気はしません。お米の缶詰を開発する過程で一番難問だったのがこれで、缶の中に少しでも酸素が残っていると、どうしても消毒などの加工をしなくてはならない。でも余計なものは加えたくない。その結果の窒素充填による無酸素技術というわけです。現在特許を申請中ということで、画像でははっきりご紹介できませんでしたが、構造は非常にシンプルなもの。あらためて「発想」というものがいかに大切かということを実感させられました。

イスラム圏の厳しい基準ハラルの認定を受けたスパイスライスは、東京ビッグサイトでの健康食品のコンベンションに出展、3月末にはスリランカ国内で行われた見本市でも大好評だったそうです。九州のお米が世界に認知される日も近いかもしれないですね。

RKB毎日放送 三宅 淳二

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