PageTopButton

世界一の音色! 親子二代の手作りマンドリン

17世紀初頭にイタリアで誕生し、ヴァイオリンとほぼ同様の歴史と伝統を持つ弦楽器「マンドリン」。日本に伝わってきたのは約100年前。しかし、現在の日本のマンドリン演奏人口は、発祥地イタリアよりも圧倒的に多く世界一の「マンドリン大国」といわれている。

そんな「マンドリン大国」で高い評価を受けるマンドリンが、宮崎市の小さな工房で作られている。『落合マンドリン』。1963年に落合忠男氏によって生み出されたこのマンドリンは、繊細なフォルムと音色の美しさで、多くのプレーヤーを魅了し続けている。
現在『落合マンドリン』を製作しているのは忠男氏の長男、落合大悟郎氏(50歳)。父親の意志を受け継ぎ、『落合マンドリン』を更に進化させようと、日々製作に没頭。世界一の奏者も認めるマンドリンを作り上げる。

4年に一度開催される世界的マンドリンのイベントが、今年6月にドイツで開催。20ヶ国から約3000人のマンドリン奏者が訪れるイベントに今回、『落合マンドリン』が展示ブースに初出展。世界各国から訪れたプレーヤーからも多くの称賛を受けた。
国内外から注目され多くのプレーヤーが愛用する『落合マンドリン』の魅力に迫る!
<取材先データ>
落合絃楽器
落合 大悟郎 社長
住所:宮崎県宮崎市恒久南2-14-10
TEL:0985-51-1130弦楽器ショップ イケガク
住所:東京都豊島区西池袋3-23-5 芦沢ビル2F
TEL:03-5952-1391

取材後記

小さなマンドリン工房が今回の舞台。
幾度となく足を運びました。
お邪魔するたびに、作業の工程が違います。
この作業が見ていて、実におもしろい!
とにかく飽きがこないんです。

丁寧な細かい作業、少しずつ形になっていく様子。
その職人技に見入ってしまい、お話を伺うことを忘れるほど…。
職人さん全員が、素晴らしいマンドリンを製作しようという気概から常に集中されていました。
とにかく黙々と目の前の作業をこなす。
私語を聞くことは一切ありません。
工房内に響くのは、木を削る音とラジオの音のみ。

今回の主人公、落合さんは元高校球児。
ポジションはピッチャー。

取材中は高校野球の県予選が行われていたため、ラジオから流れていたのはその実況。
なんと落合さんの出身校は準決勝まで勝ち進みましたが、そこで惜しくも敗退。
高校野球県予選決勝の日、取材に伺った際「もし決勝に進んでたら、応援に行くはずだったから今日の取材は断ろうと思っていたんですよ。」と笑顔の中にも悔しさをにじませていた落合さんが印象的でした。
グローブを工具に持ち替えて、素晴らしいマンドリンを作り出している落合さん。
とにかく真面目で温厚な人柄。
口数は少なくてもマンドリンに対する熱意はすごく伝わってきました。
そんな落合さんが作るマンドリン。
世界中にその音色が響き渡る日もそう遠くはないと確信します。
MRT 宮崎放送 吉村 伸生

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

radiko 防災ムービー「あなたのスマホを、防災ラジオに。」