PageTopButton

大分の星!乾しいたけが主役です

ビジネス
大分県の特産品である「乾(ほし)しいたけ」は国内生産量の48%を占め、現在日本一の生産量を誇っている。

また世界的にみると、生産量1位は中国。次いで2位が日本なのだが、中国は室内で簡易に生産できる菌床栽培。自然林で行う原木栽培では日本がトップとなる。つまり大分県の乾しいたけは原木栽培での生産量が世界一なのだ。

近年、アジアなど海外への販路を拡大。昨年フランスで開かれた世界最大級の国際食品見本市では、品質への信頼の高さはもちろん、乾燥させることで味わいや栄養価が高まることに関心が集まり海外企業との取引も決定した。順風満帆にみえる乾しいたけだが世界一の座を揺るがす問題も抱えている。価格の減少、後継者不足、中でも乾しいたけの水戻し作業に時間が掛かることで消費者が離れていた。だが、ある物を使えば栄養分はそのままに、たった5分で水戻しできる方法が考案された。

さらに国連食糧農業機構が世界各地の農業システムを認定する「世界農業遺産」に、乾しいたけを生産している国東半島・宇佐地域が認定せれたことで商品のブランド化などの動きも始まっている。大分県の星、乾しいたけは世界一の座を守ることができるのか。
<取材先データ>
会社:大分県椎茸農業協同組合
担当者:阿部良秀さん(代表理事組合長)
住所:大分市春日浦843-69
電話:097-532-9141
HP:http://www.osk-shiitake.or.jp

取材後記

当初は「大分県の特産品=しいたけ」程度の知識で企画を立てていた。しかし、生産者や関係者と話すにつれ「乾しいたけ」について知らないことだらけの自分に気がつく。

椎茸には「冬菇(どんこ)」「香菇(こうこ)」「香信(こうしん)」という種類があることは知っていた。だが、実は全て同じ種類で、収穫の時期によって名前が違うだけということに驚いた。乾しいたけは、保存のためだけに乾燥させていると思っていた。しかし、栄養価や旨味成分が圧倒的に変化すると聞き、生と乾しいたけを同じ分量でバター焼きに調理し食べてみた。

確かに乾しいたけを水戻しした方が椎茸の存在感を感じた。そして一番驚いたことは、大分の乾しいたけが国内生産量1位は知っていたが、世界的にみると原木栽培では日本が生産量で1位であり、すなわち原木栽培の大分の乾しいたけが世界一の生産量であることを取材前の打ち合わせでさらっと言われたことだ。今回人間の主人公はいない。しかし、こんなに味がある主人公は他にはいない。

担当:OBS大分放送 佐藤 康太

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

radiko 防災ムービー「あなたのスマホを、防災ラジオに。」