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宮崎キャビア世界への挑戦

世界三大珍味の1つ“キャビア”。主にヨーロッパなどに生息するチョウザメの卵が別名「黒いダイヤ」とも呼ばれる高級食材のキャビアだ。 宮崎県水産試験場は35年前からチョウザメの繁殖・養殖技術の開発を進め、2013年、悲願の本格的な商品化に成功。民間業者と官民一体になって宮崎産キャビアを全国に向け発売した。その名は「宮崎キャビア1983」。

現在、宮崎産のキャビアは、生産量ダントツ日本№1、味も世界にひけをとらないと評判。毎年、発売と同時に売り切れになるほど大人気だ! 2016年に行われたG7伊勢志摩サミットの食事会において、「宮崎キャビア1983」が日本、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、アメリカの7カ国の首脳たちに提供されるという貴重な機会も得た。

その後、関係者の尽力などにより、経済産業省と水産庁は、国産キャビアの輸出を解禁。宮崎県産キャビアを製造・販売するジャパンキャビアは去年3月、国産キャビアとして初めて海外へ輸出した。

国産で唯一の本格熟成キャビア「宮﨑キャビア1983」は、取り出したばかりのフレッシュな卵を、岩塩のみで極薄く味付けし熟成。深い旨みとクリーミィな味わいが特徴で、キャビア本来の味をそのまま楽しめる。

今回は、宮崎産キャビアの徹底した品質管理の現場や、世界へ発信しようとするジャパンキャビア坂元基雄社長に密着。その秘めた可能性と魅力に迫る。
■取材先
会社名:ジャパンキャビア(株)
担当者:坂元基雄 社長(さかもと もとお)
住所:宮崎県宮崎市瓜生野6388-7
電話:0120-886-863
HP:https://www.japancaviar.jp/ その他:営業時間 平日9:00~17:00  ※土日祝日は休みです

取材後記

宮崎で育てたチョウザメでキャビアを!その思いを持った今回の主人公 坂元さんと初めてお会いしたのは7年前でした。当時は、県水産試験場によるチョウザメの養殖研究がいよいよ終盤に差しかかった頃、しかし、キャビアがどの程度とれるのか、高品質な県産キャビアを大量生産することができるのか、誰にもわからない状態でまさに「夢」という段階でした。
その後、県がチョウザメの稚魚の大量生産に成功。海外に職員を派遣し、高品質なキャビア製造法を学び、それを宮崎キャビア独自にアレンジ。2013年11月に「宮崎キャビア1983」の発売がスタート。2017年には念願の海外輸出も始まりました。

坂元さんはもともと建設会社の営業部長で、低迷する景気の中、新事業を立ち上げるために会社から命を受け、この事業をスタートさせました。本人が「まったく先が見えない事業、手を付けてはいけないと思った」と過去を振り返っていたのですが、確かに今から考えると取材を始めた当初は、現在のような状態になるのは「夢物語」だったかもしれません。

「宮崎キャビア1983」(現在は新商品もラインナップ)は、「あきらめなかった人々」の思いの結晶です。「チャレンジする度に様々な壁が立ちはだかる」とも坂元さん。彼なら、決してあきらめず、トライし続けると思います。中国の次に目指すのは、キャビア消費大国アメリカや欧州への輸出です。今後も地元産のキャビアと坂元さんらの挑戦を取材し続けたいと思います。
担当:MRT宮崎放送 日髙健一

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