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味と匂いの不思議を探査!

世界初の「味覚センサー」を開発したことで知られる九州大学高等研究院の都甲潔特別主幹教授を紹介。人は食品の様々な化学物質を舌で受容し,それを神経細胞が甘味・苦味・酸味・うま味・塩味などの各味に分類し,脳がおいしいか否かを認識している。都甲教授は、人工脂質膜を用い、味覚を電圧の変化に変換、パターン化して「味の質と強度」を判定することに世界で初めて成功した。

その功績で、紫綬褒章をはじめ多くの受賞歴を持つ。味覚センサーを活用し、小麦や小豆を使わず、糖質を9割近く落としながら、味がほとんど変わらない「どら焼き」も商品化され、糖尿病患者にも喜ばれているという。 そして都甲教授は現在「匂いセンサー」の開発に挑戦している。人は400種類の嗅細胞で匂いを受容しており、組み合わせは味に比べると比較にならないほど多い。

そこで現在の人工知能=AI技術などを駆使してデータ化するのだ。プロトタイプも完成した。食は五感で味わうものだが、将来は「味覚」「触覚」「視覚」「聴覚」「嗅覚」の五感を融合させデータ化し、秘伝の味さえバーチャル世界で後世まで伝えることができるという。
■取材先
担当者:都甲 潔特任教授
住所:福岡市西区元岡744 ウエスト2号館4F459号室
電話:092-802-3762
HP:http://www.rdctos.kyushu-u.ac.jp/

取材後記

世界初の味覚センサーを発明した都甲潔教授はエネルギーの塊でした。奥様が「ソフトランニングできない」と言われるほど、一直線に徹底的に目標に向かって進んでいきます。

険しい道も明るさと人をまきこんでいくリーダーシップで切り抜けてこられたのでしょう。大学だけでなく企業をはじめ外との協力を取り付けていくプロデューサーとしての手腕に未来の五感融合センサーの実現も夢ではないと感じました。

それにしても牛乳にたくあんでコーンスープと感じる人間の感覚の不思議さや食べることが五感すべて使っていることを再認識した番組取材でした。
担当:RKB毎日放送 山田尚

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