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卵の殻がスポーツの祭典へ!

新素材・卵の殻、はじまる! 日本人は世界で2番目に卵を消費する国民。私たちにとって、卵は身近な存在。そんな中、卵黄や卵白は食品に利用されているが、ほとんどの卵殻は産業廃棄物として捨てられている現実に着目したのが株式会社グリーンテクノ21の下浩史社長(50)。

「卵殻は日本で100%自給自足できる資源」と言う。2003年に卵殻のリサイクル事業を立ち上げ、学校のグランドなどで使用されるライン材や肥料に形を変えて販売。成分は共に卵殻100%。卵殻は、土にまけば緑を青く育てる。壁紙に配合すれば、調湿する。そのチカラは無限大。中でも、主力商品のひとつである野球やボルダリングで使われるロジンバッグは国内シェア80%を誇る。これまでの製品の主成分であった石灰石のように山を切り崩すこともない。“安心・安全”と並んで“環境に良い”こともアピールポイント。

さらに、今年開催されるスポーツの祭典では、競技場で商品が使用される可能性も高いという。こうして「グリーンテクノ21」は、地域のマイナス要因をプラスに転換する企業として活動。山を切り崩さず、水を汚さない。この新しい素材が、未来を少しだけいい方に変えていくのだ。
■取材先
会社名:株式会社グリーンテクノ21
担当者:江頭様
住 所:佐賀市鍋島町大字蛎久1539-1
電 話:0952-30-0702
HP:http://green-21.com/

取材後記

『商品は売れないと価値がない』。初めての打ち合わせで下社長がおっしゃっていた言葉です。卵の殻をリサイクルするという環境保全・社会貢献を事業としている会社なのに、冷酷な印象で、私には、いわゆる「結果が全て」「なんだかんだお金儲け」ということのように聞こえてしまいました。

そして迎えた取材本番。社長がおっしゃった言葉が『ボランティアでは続けられない』。なるほど、そうかと私は感じました。『商品は売れないと価値がない』『ボランティアでは続けられない』。言葉は違えど、その根底にあるメッセージは同じだと気付きました。我々消費者が意識を変えないと社会貢献のビジネスは続けられないし、続けてもらえないんだと。

環境問題の解決には、生産者・消費者、さらには行政も一体となる必要があると強く感じます。私は企業に勤める人間ですのでいわば消費者。環境保全に取り組みながらのビジネスは、これまでの時代の流れにはなかったモデル。そこに敢えて挑むグリーンテクノ21をはじめ、多くの会社・団体に頑張ってもらうしか、今のところ方法がありません。商品の値段が高い安いではなく、その裏にあるメッセージやエピソードが選ぶ基準にできるように、心がけていこうと感じました。番組をご覧いた皆様、ありがとうございました。
担当:RKB毎日放送 松井 聡史

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