熊本県天草地方は、知る人ぞ知る陶石の一大産地だ。江戸時代から採掘されてきた「天草陶石」は、国内生産量の約8割を占め、有田焼や波佐見焼などの主原料として使われている。
その陶石で作られた白磁に魅了されたボタン作家の井上ゆみ(42)。透き通るような白さと強度に一目ぼれした。井上のボタン作りは、成型から絵付けに至るまでひとりで行っている。全く同じものはない。「天草ボタン」と名付けられた作品には、天草の風景や文化から着想を得た色鮮やかな絵柄が描かれている。2018年、世界遺産のひとつとして登録された﨑津教会をはじめ、天草土人形や南蛮てまり、海や夕日など。井上が天草に暮らしながら感じたものをデザインに起こす。
しかし、思い描いた形や色は簡単にはできない。“白さが際立つ彩色”には、たくさんの試作が積み重ねられているのだ。現在、地元の高級旅館と寿司店、年数回のイベントだけでの販売されている天草ボタン。その人気は徐々に高まっている。そんな中、岡山の縫製会社から、ある申し出を受けた。岡山特産の帆布」と縫製技術を国内外に発信する自社ブランドの服に起用したいという。天草ボタンが国外に知られるきっかけを掴んだ。
■取材先
会社名:botao(ボタオ)
担当者:井上ゆみ
住所:熊本県天草市
HP:https://www.amacusabotao.com/ その他:天草ボタン 1個 1300円(税別)~
取扱店
①海月(天草市河浦町﨑津457)
電話:0969-79-0051
②石山離宮 五足のくつ(天草市天草町下田北2237)
電話:0969-45-3633
SEUVAS(ソウバス) 帆布シャツのブランド… https://seuvas.jp/
会社名:botao(ボタオ)
担当者:井上ゆみ
住所:熊本県天草市
HP:https://www.amacusabotao.com/ その他:天草ボタン 1個 1300円(税別)~
取扱店
①海月(天草市河浦町﨑津457)
電話:0969-79-0051
②石山離宮 五足のくつ(天草市天草町下田北2237)
電話:0969-45-3633
SEUVAS(ソウバス) 帆布シャツのブランド… https://seuvas.jp/
取材後記
天草ボタンの制作をはじめて、6年が過ぎた井上ゆみさん。天草陶石を触らない日はないと言いきります。特に「絵付け」をしているときの集中力は、すさまじいものがあります。
もちろん、話しかけることもできませんし、細かい作業のため、撮影スタッフは動けません。気が付くと、一緒に呼吸を止めて撮影していたこともありました。そんな張り詰めた雰囲気の中から生み出される井上さんのボタンは本当に素晴らしいもので、取材の度にどんなデザインができていくのか、楽しみでなりませんでした。 井上さんは、天草の代表的な景色や文化を描いていますが、普段の暮らしで感じる曇り空や、散歩道の木漏れ日などからも刺激を受けています。そして、それを小さなボタンに描きます。白磁でボタンを作り、かつデザインを施すことに師匠はいません。
親切にしてくれている窯元などの人たちに相談しながらも、その方法は自分だけで導き出しています。 東京から帰郷して、こんな人生に変わるとは思いませんでしたと、井上さんは笑って話します。 私が間近で感じたのは、大げさでなく、本当に人生をかけてボタンを作る井上さんの姿でした。
もちろん、話しかけることもできませんし、細かい作業のため、撮影スタッフは動けません。気が付くと、一緒に呼吸を止めて撮影していたこともありました。そんな張り詰めた雰囲気の中から生み出される井上さんのボタンは本当に素晴らしいもので、取材の度にどんなデザインができていくのか、楽しみでなりませんでした。 井上さんは、天草の代表的な景色や文化を描いていますが、普段の暮らしで感じる曇り空や、散歩道の木漏れ日などからも刺激を受けています。そして、それを小さなボタンに描きます。白磁でボタンを作り、かつデザインを施すことに師匠はいません。
親切にしてくれている窯元などの人たちに相談しながらも、その方法は自分だけで導き出しています。 東京から帰郷して、こんな人生に変わるとは思いませんでしたと、井上さんは笑って話します。 私が間近で感じたのは、大げさでなく、本当に人生をかけてボタンを作る井上さんの姿でした。
担当:RKK熊本放送 藤本聖子
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