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鹿児島の海に夢中!枕崎のさかなくん

「鹿児島湾にはおよそ1000種類の魚がいるといわれています」。子どもたちを相手に授業を行う岩坪洸樹さん(27)。その中性的な雰囲気はタレントの「さかなくん」に似ている。鹿児島大学の水産学部を卒業後、サラリーマンをしていた岩坪さんが、薩摩半島の南端、枕崎市にやってきたのは2年前。「目の前の東シナ海と遠洋漁業の町の魚が魅力的だったんです」。正社員を辞めてまでやりたかったのが枕崎の海の魚の研究だ。港の近くに住み、枕崎の観光協会で契約社員として働きながら、毎朝6時には必ず市場に行き、水揚げされる魚をチェックする。珍しいものは自費で買い取り、調査。まとめたものはポスターとなり、標本になり、それらを働いている観光協会で展示するうちに、いつしか枕崎の海の魚の博物館が出来上がった。昨年7月、いつものように枕崎の市場に出かけた岩坪さんは水揚げされた魚から日本で未確認の魚を発見、今年5月には「サクラアジ」の和名をつけ論文を発表し、話題を呼んだ。地道な研究から大きな発見を果たした平成生まれの若き研究者の姿を追う。
(制作:MBC南日本放送/ディレクター:中鶴 崇大)

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