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自由であること ~書道家新立航大28歳~

熊本県水俣市に暮らす書道家の新立航大さん(28)。6歳から新体操をはじめ、中学時代には全国4位の成績も残した。しかし、中学3年の時の練習中、頚椎を損傷する大怪我を負い、身体の大部分を動かせなくなった。
できることが大きく減った中、高校の授業で出合ったのが書道。指に力が入らないためペンや鉛筆では筆圧をコントロールできず思うように書けなかったが、筆ならば手首と腕の動きで思うままに線をひき、墨の濃淡をつけることができた。「この(紙の)中、では自由だ。」と感じたと新立さん。その言葉通り、作品には一瞬一瞬に感じたことを自由に表現する喜びや楽しさがあふれている。新立さんは、自分で車も運転するしタバコも吸う。28歳らしく将来への不安もあるし、結婚もしたいと思っている。車椅子生活に役立つ道具を手作りするなど、普段から楽しく生きていくことに努めている穏やかで前向きな青年だ。そんな日々の中新立さんは「自由」について考える。怪我をして小さなことでも「自由」を感じるようになった。でも「自由」に気づかないということも幸せなのかもしれない。」
「自由」とは何か、新立さんの日々をみつめた。
(製作:RKK熊本放送 / 松田 望)

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