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脱3K!建設業の常識を変えろ

長らく3K(きつい・汚い・危険)と言われていた建設業。作業員の人手不足や高齢化が課題となっているが、そのカタチを根本から変えようと、数々のデジタル技術を使った変革、DXに率先して取り組んでいるのが、宮崎県日向市の「旭建設」だ。

従業員が70人ほどの旭建設は、7年前にドローン空撮事業部を立ち上げ、現在までに、「ドローンやスマホで測量する技術」「遠隔で動かせる重機」「個人情報を登録したQRコードのヘルメットへの添付」など、最新デジタル技術をいち早く導入した。試行錯誤を繰り返しながら既存の技術にプラスしていき、安全な建設業を目指している。また、DXの知識を広げようと、県内企業にデジタル技術の見学会や勉強会を実施するなど、建設業全体の変革に取り組んでいる。

黒木繁人社長(64)は、「会社が小さいからできないと壁をつくらない。大手ではなく地域の中小企業が取り組むことに意義がある」と話す。DXにより、作業時間が半分以下になったり、女性や若手でも働きやすい現場になったりと変わりつつある建設業。これまでの3Kというイメージからの脱却を目指す挑戦を追った。
会社名:旭建設株式会社
住所:宮崎県日向市向江町1丁目200番地
電話:0982-52-1234
HP:https://www.construction.co.jp/

取材後記

様々な業界で進んでいるDXですが、私自身、建設業界のDXがここまで進んでいるとは知らず、取材中は話を聞いているだけで“ワクワク“しました。「安全」と「効率化」のために多くのデジタル技術の導入や独自の技術を誕生させ、自社だけではなく業界全体にDXを進めている旭建設。DXで作業時間や必要な人数が減ることで「残業禁止」なども実現できていて、11月11日には、建設業の担い手確保や育成に積極的に取り組んでいる企業として、国土交通大臣賞を受賞しました。

まだ、すべての現場がデジタル技術を取り入れられているわけではありませんし、人の手が必要な部分もあるということですが、建設業の3Kのイメージは大きく変わっています。黒木社長は、力強い言葉で「家族に自慢できるような誇らしい仕事」と話しており、取材の中で旭建設の皆さんも、技術のことや建設のことを、楽しそうに、誇らしげに話す様子が印象的でした。
デジタル技術により大きな変革を続けるこれからの旭建設、建設業界が楽しみです。いつか、宮崎県から月にある重機を動かす作業を取材できれば良いなと思います。

(MRT宮崎放送 / 長友 幸生)

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