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鎧をリニューアル!甲冑を世界へ

映画、テレビの撮影用から収集家向けまで多彩な甲冑を手がける丸武産業。 甲冑のシェアが全国の9割を占める企業だ。職人の手作業による伝統の製造技術を守りながら、超軽量化を図るなど技術革新に力を入れている。

丸武産業の兜や鎧の製作方法がチョット変わっている。それは、図面を一切使用しないのだ。型紙と呼ばれる鉄板がいくつもありそれをもとに職人の経験と技で仕上げていく。 兜の鉢は、鉄板を打ち出して形成する。鎧の胴は、紐、糸などで部材を綴じていく。これらは、すべて職人の手仕事だ。

1つ問題もある。それは、甲冑の総重量。重いもので20キロを超える。 そこで、甲冑の軽量化を考えたのが丸武産業の社長田ノ上賢一さん(59)だ。甲冑を鉄ではなく紙でつくる。「強度や色を本物そっくりに」試行錯誤を繰り返しやっと完成。見た目は、鉄製の甲冑とほとんど変わらないがその重さは、鉄の約半分。この軽さなら子供にも甲冑を着てもらえる。

節句用の兜・鎧など 販路も広がった。 日本古来の甲冑は、海外からも「是非、購入したい」と問い合わせを受ける。 伝統の技術を守りながら新しいことにチャレンジし海外からも関心をもたれる 甲冑の世界を追う。

<取材先データ>
会社:丸武産業
担当者:田ノ上 賢一 社長
住所:鹿児島県薩摩川内市御陵下町26-34
電話:0996-23-4618
FAX:0996-22-3966

■丸武産業 千代田店
〒101-0021 東京都千代田区外神田2-1-15
TEL 03-5256-4618
FAX 03-5577-5782

■サムライストア
神奈川県横浜市中区海岸通1-1-4
横浜港大桟橋国際客船ターミナル内
TEL:045-664-3399

取材後記

戦国時代の兜や鎧の製造現場を見てまず驚きました。細かい部品を手作業で製造…。これはよくある話だと思います。それが、図面もデータなく、しかも分担作業で黙々と作業をしているのです。もちろん熟練の職人さんも大勢いますが、入社して数年の人も多くいました。 一体どのような出来上がりになるのか?それが取材のきっかけでした。

番組でも紹介しましたが「甲冑」は海外でも興味を持たれています。東京の千代田店で、 サウジアラビアの王族が現れ総額2千万以上の5領の甲冑を大人買いしたこともあるそうです。海外からも人気のある甲冑が鹿児島で作られているというのはとても誇りに思います。
担当:MBC南日本放送 地福 正己

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