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おいしい笑顔!美しいレトルト

日頃の調理を手助けしてくれる「レトルト食品」。簡単、便利でさまざまなニーズに応えられ、全国的に需要が高まっている。
大分県豊後大野市食品加工を営む成美。ここでは約70種類のレトルト食品を製造している。こだわりは大分県の食材を使い食品添加物を使わない商品を作ることだ。

成美の社長、岩切知美さん(47)は豊後大野市出身。故郷の味を守りたいと2012年にレトルトの「鶏汁」を作り上げた。この鶏汁は「ご当地レトルトグランプリ」にて銀賞を受賞。販路を大きく広げるきっかけとなった。成美の特徴にはスタッフ全員が女性であることも挙げられる。おいしいものを大事な人に作る気持ちを商品開発に活かしていることが強みだ。

成美は小さな工場であることをメリットにOEM・ODMといった形で各社とコラボ商品を販売。大手食料品チェーン店からもレトルトソースの製造を請負う。成美が地元食材にこだわる訳には高齢・過疎化が進み後継者不足が進む大分県の農業・漁業・畜産業を活性させたいという思いがある。今の生産業の販路を安定させることによって後継者も安心できるようにすることが目標だ。
身体にやさしい「食」で笑顔を作る成美の情熱に迫る。
■取材先
会社名:株式会社成美
担当者:代表取締役・岩切知美さん
住所:大分県豊後大野市犬飼町柴北字市1099-2
電話:097-579-7177
HP:http://narumi-oita.com/ その他:商品は成美のウェブサイト内でも販売

取材後記

成美の商品は見栄えもよいし、写真には写らない「美しさ」もある。食品添加物を使っていない手作りのレトルト。その美しさを感じた取材でした。
番組内に収めることができなかったエピソードとしまして、成美が最初に作ったレトルト「鶏汁」の誕生の話を補足します。

豊後大野市の岩切さんの自宅にニワトリ小屋があったそうです。そこで卵を産まなくなった廃鶏はハレの料理に鶏汁となりふるまわれていました。岩切さんが小学生の時、名前をつけたニワトリが廃鶏となり捌かれました。岩切さんがショックを受けていると、祖母から「そのニワトリの最後の栄養だから、それと一緒にあなたは大きくなりなさい。」 と教えられました。岩切さんは命の大切さ、食への感謝の気持ちを学んだと同時に、それを学ばせてくれる郷土料理の素晴らしさを感じました。

全国へ広がっている成美のレトルト。その原点は祖母の愛だったのだと感じました。
担当:OBS大分放送  三浦大和

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