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『となりで走ってみたくて』

板井竜児さん(46)には大きな目標があります。それは「娘と一緒に走ること」です。一見、誰にでもできそうなことですが、板井さんにとっては簡単ではありません。

 

6年前、劇症型溶連菌(人食いバクテリア)に感染し、右足を太ももから切断したためです。長女の月音さん(11)がまだ保育園の頃で、彼女は父親と一緒に走った記憶がありません。高校時代、板井さんはラグビー部で足の速さを活かして活躍していました。


今年1月、陸上競技用の義足「ブレード」の体験会に参加し、初めて装着しました。バランスを取るのが難しく、走るどころか歩くのもやっとでしたが、月に一度の練習会に通い続けています。
「娘の隣で走りたい。一緒に走った思い出を作ってあげられなかったから」。その思いで練習に励む父。果たして、娘の反応は?その時の父の思いとは…。そして、体験会をきっかけに、陸上競技大会に出場することになった板井さん。「自信はないけれど、全力で走る姿を家族に見せたい」。小さくも大きな夢を追いかける父の姿がここにあります。(OBS大分放送/筒井浩)

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