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福岡発!! 親孝行で楽しい草刈り機

福岡都市圏から車でおよそ1時間の距離にある福岡県広川町は、地の利を生かして広い工業団地を擁しており、多くの企業が立地している。その一つ、草刈り機メーカー・オーレックは自走式と呼ばれるエンジン式の草刈り機製造販売では国内トップシェアを誇っている。

オーレックのこだわりは、他社に先駆けたオリジナル製品の開発だ。果樹農家でよく見かけるゴーカート式の草刈り機は、35年前現在の社長・今村健二(たけじ)さん(70歳)のアイデアで開発したものだ。また、田んぼのあぜの上面と側面を同時に刈るタイプ、斜面対応のものなど業界初を誇る製品が多い。

創業者を父に持つ今村さんは、関東で孤軍営業中に顧客の農地で草刈りをしながら、農家の人々の悩みを解消する機械を発案してきた。ある農家さんからは「ユニークな機械のお陰で今までそっぽ向いていた子どもたちが進んで草刈りを手伝うようになった」と喜ばれ「親孝行の機械だ」と胸を張る。

また草刈り機に留まらず、畜産農家では獣舎につきものの「匂い」や「菌」の除去が可能な装置も開発した。「悩みを解決することで、農作業が楽しく、ラクなものに変わると、若者の就農も増える」と確信し、新たなアイデアで次なる新製品を開発し続けている。そんな草刈り機メーカーのアイデアと技術に迫る。
株式会社オーレック
住所:〒834-0195 福岡県広川町日吉548-22
TEL:0943-32-5002(代)
HP:https://www.orec-jp.com/
 

取材後記

皆さんは「草刈り」について考えたことはありますか? 私はありません。なぜなら草は「根こそぎむしり取るもの」と思っていたから。しかし今回の取材で理解しました。雑草は土中環境を整える為、農業にとっては無くてはならないもの。一方、伸びすぎると生育に影響が出るから「草刈り」が必要なのだと。

オーレックでは50種近くのな草刈り機を作ってます。作物間の雑草を刈る…なんて機械もあるそう。草刈り機の数だけ農家の苦労がある、というわけです。

若い世代の就農を後押しする、そんなオーレックの社員さんの平均年令は36.7歳。これからもスマート農業実現のため‘楽しくて親孝行な農機’を開発していかれることでしょう。

(RKB毎日放送 / 石川恵子)

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